AT-FOX、車輪付き四足で悪路と高速移動を両立 点検・災害対応へ
公開日:2026年7月28日

AT-FOX、車輪付き四足で悪路と高速移動を両立 点検・災害対応へ

AT-FOX、車輪付き四足で悪路と高速移動を両立 点検・災害対応へ

3行解説

  • アトラックラボが、車輪と脚を組み合わせたAT-FOXを発表しました。
  • 平坦路は車輪で走り、不整地では脚を使って段差や悪路を越えます。
  • 災害対応、インフラ点検、建設現場など幅広い用途を想定しています。

AT-FOXが目指す移動のかたち

株式会社アトラックラボは2026年7月24日、車輪と脚を融合したフィールドロボット「AT-FOX」を開発したと発表しました。AT-FOXは、四節リンク機構を使った伸縮脚と、脚先に付けた車輪を組み合わせた構造です。平坦な道では車輪で速く移動し、段差や岩場、ぬかるみでは脚の動きで地面をつかみます。

AT-FOXには、1つのダイレクトドライブアクチュエータで脚を上下に伸縮させる仕組みが入っています。これにより、車高調整、段差の踏破、姿勢の制御ができます。4本の脚先には独立した車輪モーターもあり、車輪走行と脚による踏破を切り替えながら動けるのが特徴です。ロールやピッチの姿勢制御、ジャンプ、その場でのトロット歩行にも対応します。

制御面では、AT_ZMOAB_ROSボードとRaspberry Pi 5、またはNVIDIA Jetson Orin Nanoを使ったROS 2ベースの構成を採用しています。さらに、自社開発のAI自律制御システム「AT-SYNAPSE」と連携し、NVIDIA Isaac Simのデジタルツイン環境で学習を進めています。段差や傾斜を仮想空間で試し、その結果を実機へ反映する流れです。

車輪型と脚型のいいとこ取りが現場で生きる理由

AT-FOXの狙いは、車輪型の「速さ」と脚型の「踏破力」を1台にまとめることです。災害現場やインフラ点検では、移動の途中に舗装路と悪路が混ざることが多く、どちらか一方だけでは動きにくい場面があります。AT-FOXのような構成なら、現場の移動ロスを減らしつつ、危険な場所へ近づく足がかりを作りやすくなります。

注目したいのは、AT-SYNAPSEとIsaac Simを使って、姿勢制御を先に仮想空間で詰めている点です。こうした進め方は、実地での転倒や破損を減らすうえで役立ちます。特に、災害対応や建設現場のように地形が読みにくい場所では、機体の性能だけでなく、学習と検証の積み重ねが導入の成否を分けます。

車輪と脚を組み合わせたAT-FOXのような設計は、悪路が多い現場でロボットを使う考え方を広げます。点検や巡回の自動化を考える際は、移動環境に合う機体選びが欠かせません。

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出典: ロボスタ