国産汎用ロボット7社が試作機公開、ugoは新型「ugo Nova」を初披露
公開日:2026年9月20日

国産汎用ロボット7社が試作機公開、ugoは新型「ugo Nova」を初披露

国産汎用ロボット7社が試作機公開、ugoは新型「ugo Nova」を初披露

3行解説

  • 2026年9月16日、AIRoAが国産汎用ロボット開発コンペの試作機を初公開した。
  • 会場にはugo、THK、不二越など7社の双腕モバイルマニピュレータが並んだ。
  • ugoは新型セミヒューマノイド「ugo Nova」を発表し、2027年量産を予定する。

ニュースの概要

2026年9月16日、東京で開かれた「フィジカルAI Summit」で、一般社団法人AIロボット協会(AIRoA)が「国産汎用ロボット開発コンペティション」の開発成果を初公開した。会場には、ugo、THK、不二越、Keigan、HatsuMuv、Enactic、EmplifAIの7社が開発した双腕モバイルマニピュレータの試作機が展示された。

この取り組みは、NEDOの委託事業の一環として進められている。採択企業は約6カ月で試作機を開発し、AIRoAは試作機、改良機、量産機の各段階で納入を受ける仕組みを用意している。ugoは同会場で、新型の国産セミヒューマノイド「ugo Nova」も初披露した。

何が新しいのか

今回のポイントは、単なる展示ではなく、試作機から量産機までを見据えた開発の枠組みが示されたことだ。AIRoAは1社だけを選ぶのではなく、評価基準を満たした複数のロボットが次の段階へ進める仕組みを用意している。量産された機体は、ロボット基盤モデル向けの実世界データ収集にも使う計画だ。

ugo Novaは、7軸の双腕と車輪型移動機構を備え、人が遠隔操作した動作を学習データとして集める前提で設計された。バイラテラルコントローラーやVRコントローラーで操作し、その記録をAI学習に使う点が特徴だ。さらに、2027年の量産開始を予定していることも、試作段階の機体としては導入判断に関わる材料になる。

GA Robotics編集部注目のポイント

注目すべきは、今回の評価が自律動作ではなく遠隔操作の実行力に置かれている点だ。Pick-and-Place、清掃、扉の開閉、商品陳列、柔軟物操作、ツール操作、仕分けなどを、成功率やスピード、出来栄えで見る設計になっている。つまり、現時点では「賢さ」より先に「身体としてどこまで作業できるか」を固める段階といえる。

この順番は、フィジカルAIを現場に入れるうえで現実的だ。まず人が遠隔操作で作業を教え、その動作をデータ化してから自律化を進めるため、導入企業はAI性能だけでなく、操作しやすさやデータが残るかも見なければならない。完成品の比較ではなく、学習用データを安定して集められるかが重要になる。

日本の現場で考えると

日本の製造・物流・サービス現場では、部品の仕分け、棚からの取り出し、簡単な搬送、扉の開閉、商品陳列のような作業が候補になる。今回の7社の試作機は、まさにこうした「人の近くで、両手を使って、移動しながら行う作業」を想定しているため、固定式ロボットでは届きにくい領域と相性がある。

一方で、導入時は通路幅、段差、床の状態、人とのすれ違い、安全柵の要否を先に確認したい。遠隔操作前提なら、通信の安定性や操作員の負荷、既存のWMSやMES、PLCとどうつなぐかも重要だ。特に柔軟物操作や工具使用は、現場ごとのばらつきが大きく、PoCでの見極めが欠かせない。

導入・PoCで確認したいこと

  • 対象タスクの成功率と失敗パターン
  • 1サイクルあたりの作業時間
  • 遠隔操作時の介入回数と操作員負荷
  • 連続稼働時間とバッテリー持続時間
  • レイアウト変更後の再設定時間

現時点で分かっていないこと

提供情報では、7社の試作機が量産段階に進む条件や、各社の評価基準の細部は確認できない。また、ugo Novaについても、2027年量産予定以外の日本での提供時期や販売条件は本文からは分からない。

今回のように、まず遠隔操作で作業データを集める設計は、導入後の運用像を考えるうえで重要です。自社の現場で何を測るべきか整理したい場合は、ロボット選定の観点から検討を進める価値があります。

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出典: ロボスタ